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はなやの日誌 VOL.3
「人間について」7/26記
大阪のいずみホールであった柴田南雄先生の「人間について」関西初演。
大変すばらしい経験をさせていただきました。
そのすばらしさに文章が追いつくはずもなく、いつもの調子のレポートです。
(^_^;;・・・m(_ _)m
この演奏会について、(いつ知ったのかは時期的に怪しいのですが)まだお話をいた
だいてすぐの時期に(この話を受けるかどうかも決まってない時期に)団長から聞い
たと記憶しています。まだ去年秋の多治見との「宇宙について」に取り組んでいる頃
だったと思います。
個人的に「人間について」のことは「歌垣」に初めて取り組んだ頃(平成6年頃)か
ら知っていたはずなのですが、あの頃は本当にこんなすごい企画が実現するのだろう
かって当然(!)他人事にしか思ってませんでした。
去年東京での初演の頃はもうお話は決まっていたのですが、自分たちが関わることに
は実感がありませんでした。
なんか、ホントに受けるんかな???自分たちが演奏するのかな???って。
団内でも少し戸惑ってたみたいだし。
「うたおに」として取り組み始めたのは2月にあった富山の合唱団「あるも」との合
同演奏会以降でしたから、新合研の方たちよりかなり遅れたことになります。
でもうちは「歌垣」に関しては一度場を踏んでいるのだから当然引っ張って行かなき
ゃ行けない立場で、よけいにプレッシャー。
初めてこの曲に取り組む団員もたくさんいて、前にやった者も完全にリセット状態で
あせりました。(_ _;;
「歌垣」復習大会のあと、ようやく念願の「人間と死」の譜読み。
・・・泣いてしまいそうでした。(T_T)
「うたおに」が柴田先生の作品に取り組むようになったのは僕が「うたおに」に入っ
てからのことで「追分節考」からなのですが、それ以降県合唱連盟で取り組んだ「春
立つと」「三重五章」も含めると7作目になる(追分節考、歌垣、みなまた、宇宙に
ついて)「人間と死」だったのですが、確かに去年多治見少年少女とやった「宇宙」
も苦戦したとは言え、こんなに想像もつかないところに(^_^;;音があっち行ったりこ
っち行ったりというのは、しかもいきなりプロローグからだと・・・。とにかく・・・
音さえ取れない。
第2部の曲も並行して進められていったのですが、
曲が進んでいくだけで全然読めない。(T_T)
しかも、5月下旬からは7月13日の「うたおに音楽会」の30曲も抱えて「人間に
ついて」関係はほとんど手つかず。
急遽予定外の臨時練習を1回組み入れて(うちにしては突然予定外の自主的な練習を
入れるのは希なことでしたねぇ)、憂鬱なままあっという間に音楽会も終わり7月
20日、新合研さんとの一回きりの合わせ練習。
僕自身はここでようやく少し明かりがみえてきた気分でした。
新合研のみなさんとうちが、初めての顔合わせなのにこんなに溶け合うなんて・・・両
方の練習を見ていた田中先生の中にはちゃんと計算があったのでしょうねぇ。
「歌垣」も前の時出来なかったことが出来そうな気さえしました。
で、あっという間の本番前日。
「うたおに」の木曜の練習時から予測はされてたのですが、台風が「本当に」やって
きました。しかもとってもでかい奴。
唯一、第2部の合わせが出来る土曜日まともに(T_T)。
(どーでもいいことですが)僕自身・・・台風は非常にやばいのです・・・。
一応(??)花の生産者である僕は
「花のおうちVS特大台風!!」なんて勝ちようがない〜!!って、焦りました。ハイ
一瞬どんな台風か確認してから大阪に向かおうか、とか考えたのですが、そんなもん
見ていたところで今更対策もなく、電車が止まる前に現地入りした方が得策と見切っ
てほかの団員と一緒に大阪入りしました。
当然大阪に来たからって台風がいなくなるはずはなく(人間って非力だ(T_T))
あてにしていた前日リハはお昼1時過ぎからはじめて3時には終わるという。
つまり初めてやる第2部のことしかできない。
第2部だけでも、たった2時間弱でどーすんの!って思ったけど、
でも・・・ここからが見事でした。
いきなり運動会プログラムのような(^_^;;進行表が渡されたかと思うと、ほとんど説
明もなしに新合研さんの「布瑠部由良由良」、豊中混声さんの「風」がはじまりまし
た。続いてローレルさんの「春立つと」と切れることなく続きそれら音の空間が客席
で聞いているとすごくおもしろいのです。
どきどきわくわくしながら聞いてました。(o^_^o)
進行表でうちの出番の「三重五章」がすぐ後だなって見てると(当然その前に止まっ
て説明が入ると思っていたのに)舞台スタッフから呼び出されるがままステージに立
ち、そのままあっというまに(若干途中止まったかな)最終部分まで行ってしまいま
した。
うちの出番の「追分」では、予定していなかった「わ」の団扇があがったときにはさ
すがに焦りましたね。(あんまり下手だったんで、そーくるか!って思ってしまった
・・・「追分」は超短縮バージョンで「い」「お」「た」しか出さないっていう約束
で、「わ」のソリストなんて決めてなかったんです。(^_^;;
田中先生も当然ここまで一気に進めるつもりではなかったようで、驚いてみえました。
よくぞここまで計算、コントロールして、それらに舞台関係の者がとまどうでもなし
に・・・実に見事でした。
練習前のあれほどの不安を一部取り除いて下さった、いずみホールの方々+舞台スタ
ッフの方々に、本当に感謝で一杯でした。m(_ _)m
もう一度初めから最後の「ゆく河の・・・」までとおしても、3時になっていません
でした。
ここで全体は解散して、もう終わりかなって思ったら多治見さんからの強力な要請で
初めての「人間と死」の合わせ練習をするとのこと。
客席には岩城宏之氏が・・・。
(この時点で、ろくに歌ってもいないのにコンディションがすごく悪かった僕だけか
もしれないけど)憂鬱な練習でした。
多治見さんがすばらしいのは今更言うまでもないのですが、この練習ではうちとのバ
ランスも悪く後ろから聞こえるレクイエムはただただ耳がキンキンしました。
だめだぁああああああ(T_T)
でも明日だあああああ(T_T)
改善される時間もなく、台風がこれ以上近づくと危ないっていうので終わってしまっ
た練習でした。
多治見さんのご好意で(ホテルが同じだったので)バスに乗せていただいてホテル行
き。
なんかああああぁ。どぉ〜なんのぉおおおお。
・・・って感じでした。
27日編に続く
1997.7.31記
「人間について」7/27記
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これを書くまでさらに時間が経過しました。(^_^;;
まさに覚えている範囲でのレポートの続きです。
合宿やらWYCやらいろんな事を挟んで、極度の腰痛に悩まされながら
はなやはボロボロになってます。(T_T)
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7/27、とか言いながら、前日夜から始まります。
前日、ホテル入りしてからちょうど夕食の時間は雨もおとなしくて、外に出ていくの
も支障なかったようです。ほとんどはお出かけ夕食だったみたいです。
でも、僕は団長一家とトレーナー新婚夫婦+αに混ぜて貰ってホテル内の夕食(?)
と、ちょっと歩いたところのラーメンで済ませてしまいました。
(あ、でもホテルの飲み放題で結構飲んだか・・・(^_^;;)
多治見さんは7時からみんなそろって僕らが入ったホテル内でのお食事のようでした。
きちんと整えられたテーブルにみんな並び・・・その時点で酔っぱらいおやじ(?)
+αはいそいそと退散しました。
で、当日の朝です。
隣の部屋の団員に起こされるまで熟睡してしまい(7時半過ぎに約束してたのに)慌
てて朝食に向かう。
でも、いっつも朝早いはずの音楽監督までもが、僕らの後でした。珍しいこと。
(うちの音楽監督は昨日飲みに行ったはずないしねぇ)
会場は近いって話だし、まだ時間に余裕あるか・・・。
エレベーター前で集合時間に遅れそうなのか、大焦りの子供たちに会いました。
多治見の子たちでした。
こーして見てるとただの子供なんだけどなぁ。
今回はチェックアウトを忘れることもなく(前科一犯)会場に向かいました。
前日の予定していた練習がほとんど出来なかったこともあって、日曜日は「朝9時半」
音出しとのこと。えええ(@o@)とかも思ったけれど、台風には勝てないし。
うちは比較的近いホテルからだったから楽だったけど、県外から駆けつけた方は大変
だったと思います。本当にご苦労さまでした。
当日リハではさすがにステージでの動きの確認をした後、1部から3部まで全部歌う
とのこと。
結構時間が押して、後もう30分もしたらお客が入ってくるなぁって所まで続きました。
お昼をいただいて、一部の「歌垣」が始まってからは本当に一気!でした。
これだけせっぱ詰まっていてもまだ落ち着いていられたのは、「歌垣」は一度舞台を
踏んでいたと言うこともあったと思います。
新合研の方々はこれも初めてだったわけだし、ホント頭が下がる思いです。
よくがんばりましたよね。うん。
2部は自分たちの「三重五章」で出ていく前、下手袖から少し聴いたのと、「大白道」
の朗読終了後会場外に出てから聴いただけでした。
全部客席で聴いてみたかったな。
「大白道」の直前の「歌物語」(多治見担当)は興味深く聴きました。
あれって6人のソリスト用の曲だったような・・・初めて生演奏で聴きました。
3部の多治見さんとのバランスが心配されましたが、本番では実に気を配ってるのが
よく分かりました。
前日のDIES IRAE とは大違いで、2章が始まってすぐの多治見さんの声に一瞬
「うるっ」と来てしまいました。
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すべてが終わって。
いっつも思うことだけど、日常ではない自分が舞台にいて、
あぁ、終わってしまったんだなぁって。
「人間について」っていうひとつの物語の一部に自分が関わったのが嘘のようでした。
さらに時間の経った今ではほんと、大昔、あるいは夢物語のよう、ほんま。
いっぱい傷はあって、今思い出すのは
「あ、あそこ駄目だった、あそこも、あそこも」って事ばかりだけど
確実に「あの」空間、瞬間はあったのです。
また、今回お会いしたみなさんと歌える日はあるのかな。
もしそうなったらまた大変そうだけど。
素敵な「台風と共に!」過ごした今年の夏のほんの一部分でした、ね。
8月12日記。
はなや
PS 直撃はしなかったものの、「秋まで寝ているはず」のお花を見事にこの真夏に
起こしてくれた台風さんありがとう(T_T)
どーしろっちゅうの!!
こんな年知らんわ。(個人的な愚痴で失礼さまm(_ _)m)
(関連情報)
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