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第41回うたおに音楽会

2017年7月29日(土) 14:00開演(13:30開場)

津リージョンプラザお城ホール


 

 第40回うたおに音楽会から、約2年ぶりとなった音楽会。

 その間、指揮者 小柴信之が大病に見舞われ、

関係者の皆さまには本当にご心配をおかけしました。


 まずもって、この日、音楽会が開催でき、

小柴が全ステージの指揮をできるたこと

皆様のお力添えあってのことと、感謝申し上げます。


 この日のステージは、かつて、うたおに音楽会で

取り上げた曲目。

 水のいのちは、第7回うたおに音楽会で、

 嫁ぐ娘には、第11回うたおに音楽会第12回うたおに音楽会

第22回うたおに音楽会で、計3回。

 愛する女の墓に流す恋人の涙

第17回うたおに音楽会第31回うたおに音楽会で計2回。

 2つの合唱曲

第17回うたおに音楽会 と 第31回うたおに音楽会で計2回。

 マトラの風景は、

第5回うたおに音楽会 、 第9回うたおに音楽会 、

第24回うたおに音楽会 で計3回、それぞれ演奏いたしました。


 新しい曲に挑戦することの多いうたおにですが、

今回はオール再演。小柴の想いの詰まった作品たちです。


 想いが詰まったといえば、特にアンコールの3曲。

 どれも小柴のお気に入りですが、なかでも最後のEsti dal 。

 本当に美しく、余計な音が一切使われていない小品です。

 コダーイ作曲のこの名曲の意味は、次のとおりなのですが、

どんな気持ちで小柴は選曲したのでしょうか。

 実は、この日は、他にも考えさせられる曲が

たくさん入ったプログラムでもありました。

 
 歌い手と、432名のお客様の気持ちに

感謝の祈りを加えて、うたおに音楽会で初めて?

アンコールをピアニッシモで終えました。

(Est dal 歌詞大意)
 夜が迫る森の近くで、一人の旅人が
 手を組み、頭(こうべ)を垂れ、祈りを捧げる。
 神が安らかなる夜をお与え下さいますように、
 私はもう十分にさまよいました。
 私に聖なる天使を遣わして下さいますように、
 温かな夢と明日への希望を与えて下さいますように、
 神が安らかなる夜をお与え下さいますように
 
 
 

プログラム

混声合唱組曲 「水のいのち」
(高田三郎 作曲  高田喜久雄 作詩)

混声合唱曲 「嫁ぐ娘に」
(三善 晃 作曲   高田敏子 作詩)

愛する女の墓に流す恋人の涙
Lagrime d'Amante al Sepolcro dell'Amatta
(C.モンテヴェルディ作曲  S.アニェり 作詩)

2つの合唱曲
2 composizioni corali
(I.ピツェッティ 作曲  サッフォー作詩)

マトラの風景
Matrai kepek
(コダーイ.Z 作曲)

~アンコール~
Shall I compare thee to a summer's day
Lay a garland
Esti dal
 

■関連情報■
うたおに音楽会の記録

 

(チラシ裏書より、メッセージ抜粋)

病の床 とにかく、こんな音楽会がしてみたかった!
 
 若いころからこの年になるまで、

ただひたすらに走り続けてきた。

 新しい作品を中心に、

多くの魅力的な作品を知ってもらおうとの思いは人一倍だった。

 どの演奏会を聴きに行っても、

どこかで誰かが演奏している作品の焼き直しが多い。
 
 もっと未知の作品が聴いてみたかったし、

自分自身でも演奏したかった。

 ただ意欲的な取り組みは

相当なエネルギーを消費する。

準備にも時間とお金がかかる。

 それでも未知なる作品に対する興味は抑えられなかった。

 年齢を重ねるとその思いはさらに強くなっていった。


 ところが......である。


 昨秋、病に倒れ、

「明日死んでもおかしくない!」・・・・

その医者の一言から、明日をも知れぬ状況に陥り、

絶対安静の状態を余儀なくされ、

絶食状態で毎日を病の床で過ごすうち、

何故かやり残した思いが

走馬灯のように巡り始めたのだ。

これを”未練”とでもいうのだろうか。

あんなに前を向いて走り続けてきたのに・・・・・。



 おそらく今回の音楽会で取り上げる作品は、

私自身の合唱活動の下支えになっている作品たち

なのである。

 そう、これらの作品に出会わなければ、

私の今の合唱人生はなかったのかもしれない。

もちろん、これらも氷山の一角でしかない。



 ”憧憬”なのだろう。

 まだ、つかみ切れていない魅力がそこにはあるのだ。



 ポップスや唱歌、童謡は大衆性が濃く、

それらを演奏することには意義がある。

とりわけ合唱活動では必要な表現手法である。

 しかし、合唱団である以上、

そして合唱音楽を求める表現団体である以上、

合唱作品に意欲的に取り組むことを忘れてはならない。

 そしてその素晴らしさを伝えていかなければ、

合唱団の生命線を保つことはできない。



 うたおには、個々が”歌う喜び”から一歩踏み込み、

全員で”アンサンブル”を楽しむことを目指してきた。

 しかし”楽しけりゃ良い”といった、

少し勘違いしている傾向もあるような(笑) 

 これはまずい!!

 初心に戻って.....

.そんな堅苦しい話ではなく、

ちょっと懐かしんで、

温故知新で........

 少し執着心を持って、

古くなった作品たちではあるが、

今もなお魅力を放ち続ける作品を

皆さんと楽しめれば幸いなのである。

合唱団「うたおに」団長兼指揮者  小柴 信之