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三重刑務所慰問コンサート
2004年11月20日(土) 
三重刑務所
10時00分 開演


 
 今回のコンサートの舞台となった三重刑務所は、かつて筆者の通う小学校の通学路沿いでした。
 この塀の中は、一体、どうなっているのだろうと、子供心に思ったものですが、今回は中での慰問コンサートが実現しました。

 10時の開演に併せ、集合は8時30分。
 刑務所ですので、当然ながらセキュリティは厳しいのです
 遅刻しようものなら、ひとりで入場しなくてはなりません。
 三重刑務所にもご迷惑をおかけし大変なこととなってしまいますが、ついこの間、中国公演を終えたばかりの「うたおに」は、 まだ、団体行動のくせが残っているらしく、時間どおりに全員が集まります。

 全員集合したところで門があき、一斉に車ごと入場。その後の移動も団体行動です。
 暗証番号付きのドアを抜けて、まずは会議室に案内されます。
 
 ここで携帯電話とタバコを出さねば先に進めません。
 机の上に携帯電話が並び、再び移動です。

 今度は本番会場となる体育館へ移動。
 後で聞いたのですが、三重刑務所は運動場がないらしく、この体育館が運動場兼コンサートホール兼集会場となっているそうです。

 リハーサルを手早く済ませますが、大変いい響き。体育館といってもこれなら苦労なく歌えそうです。

 本番を前に控え室でしばし休憩ですが、今回は団長が悩んでいます。
 いつもはアドリブでMCをこなす団長ですが、今回は刑務所ということで言葉遣いを心配している様子。メンバーの本番前トークもいつもと違い、刑務所ネタが多い様子です。

 いよいよ本番。
 観客である受刑者の方々は約700人強で全員男性。
 キチンと整列した椅子に短髪の男性が隙間無く並んだ様は、予想していたとはいえ、威圧感を感じます。

 恐る恐る歌い始めたコンサートですが、中盤に差し掛かると観客が聴き入ってくれているのが感じられるようになります。
 特に、「涙そうそう」のあたりでそれを感じました。
 後で聞くと受刑者アンケートで大変人気のある曲とのこと。
 この辺りから、「うたおに」も調子が出てきます。

 最後の曲を歌い終わり、舞台を去るときには、後を引くような拍手をいただきました。

 会議室に戻ると、ナント、ケーキ、コーヒーを用意してくださってあり、所長さんを初め幹部の方々、市議の方とお話を伺う機会もいただきました。

 「今日の演奏には、他の慰問よりも聴き入っていたようです」とのお言葉をいただき、社交辞令かも知れませんが、素直に嬉しく思いました。
 普段と違い、演奏直後に感想をいただくことができ、お役に立てた実感をメンバーは得たようです。

 懇談の後は、所内の見学までさせていただきました。
 最後は、また集団行動で、所内退出。

 民間の合唱団を招き入れるということで、三重刑務所の皆様には大変、気を使っていただきました。ただただ、感謝感謝するばかり。

 数年前なら、全日本コンクールの本番だったこの日(11月20日は大会初日 この日も四国松山で大会が開催されていました)。
 「うたおに」の移り変わりを実感した1日でした。

  
 記  砂男
                                          
 


あのすばらしい愛をもう一度
赤とんぼ
荒城の月
里の秋
地上の星
涙そうそう

さくら(独唱)
ハナミズキ
世界に一つだけの花
アメイジンググレイス
明日にかける橋


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